
私は古い賃貸アパートに住んでいるため、鍵穴が詰まって開閉できなくなった経験があります。
鍵穴の中には少しずつ汚れやホコリが沈着していき、動きが悪くなっていくものです。
固くなった状態で強引に回すと、鍵が折れて破片が鍵穴の中に詰まってしまうケースがあります。
私の失敗経験と、その教訓で学んだ知識を紹介しますので、似たような症状でお困りの方はぜひ参考にしてみてください。
鍵は金属でできているため、動きが悪くなった際は潤滑油で対処すればいいと思っていました。
私は何の疑いもなく、自転車のサビ予防などで使っていた呉工業のCRC5-56を勢いよく鍵穴の中に噴射しました。
その直後は一時的に動きがスムーズになったものの、数日経過すると以前より動きが悪い状況に陥ってしまいます。
再度、5-56を鍵穴に噴射しますが、1回目ほど動きがよくなりません。
ここまでやって調べた結果、鍵穴に5-56など普通の潤滑油を使うのはNGということが分かりました。
鍵穴の中は行き止まりのある洞窟みたいな構造で、ホコリや汚れの付着に弱いです。
油を差せば一時的に動きがスムーズになりますが、普通の潤滑油はホコリや汚れを吸着させてしまいます。
その結果、数日経つと油がホコリを吸着して固まってしまい、より深刻な状況になる仕組みです。
ホコリなどを吸着した潤滑油は固まってしまうため、エアダスターなど他の清掃方法では対処できなくなってしまいます。
鍵穴が詰まった際には、鍵穴専用の潤滑油やスプレー缶式のエアダスターを使って対処するのが正解です。
こびり付いていない汚れやホコリは、エアダスターで取り除ける可能性があります。
まずはエアダスターを使って対処してみて、さらにホコリを吸着しにくい鍵穴専用の潤滑油を使うとよいでしょう。
鍵穴用の潤滑油とエアダスタースプレーは大手通販サイトで各1,000円ほどします。(送料を含めた価格)
仮にメンテナンスグッズに2,000円もかけるのであれば、新しい鍵へ交換した方がいい場合があります。
既存の鍵が安くて防犯性能が弱いピンシリンダーやディスクシリンダー(ギザギザの鍵全般)を使っているのであれば、防犯性能のアップデートを兼ねて、ディンプルシリンダー錠への交換を検討するとよいでしょう。
>潤滑油やエアダスターは各1本買えば何度も使える容量があります。
しかし、鍵を新しく交換した場合は、よほどのことがなければノーメンテナンスで長年問題なく使えるものです。
潤滑油やエアダスターで手入れしないといけない状況の多くは、相応の経年劣化をしています。
手入れをして直しても一定期間経過後に症状が再発する可能性があり、鍵の摩耗など根本的な問題が生じているかもしれません。
構造が古いものや数十年以上使い続けている鍵であれば、お金をかけてメンテナンスするのではなく交換することも検討してみてください。